本ホームページの目的
HIV感染症治療は、抗HIV薬の多剤併用療法(ART:antiretroviral therapy)の確立により、ウイルスコントロールが可能な慢性疾患に変貌を遂げました。
しかしながら、体内からウイルスを完全に駆逐することは未だ困難であり、多くの患者さんにとって生涯にわたる治療の継続が必要とされています。
そのため、有効性に加え長期投与を見据えた忍容性の高い薬剤選択が重要となります。
また近年では、長期療養、患者さんの高齢化等で脂質異常症、高血圧や糖尿病等のいわゆる生活習慣病等の併存疾患の発症、それに伴う服用薬剤数の増加や薬物間相互作用の問題も顕在化しており、これらを総合的にマネジメントする薬剤師の役割が、より一層重要になっています。
さらに、HIV感染症以外の疾患の治療のため入院するケースも増加しており、普段HIV診療に携わっていない薬剤師が抗HIV薬を取り扱う機会も増えつつあります。
このような状況を踏まえ、HIV感染症患者さんへの薬学的ケアの質の均てん化を目的として、本ホームページを開設致しました。
本ホームページでは、HIV感染者に関わるすべての薬剤師の皆様が必要とする、最新かつ信頼性の高い情報へ効率的にアクセスできるリンク集を中心に構成しています。また、HIV感染症薬物療法認定薬剤師の取得を目指し、受験を考えておられる皆様にとって必要な主な参考図書も網羅しております。
本ホームページが、日々の診療での一助となり、薬剤師スキルの均てん化に貢献できることを願っております。
厚生労働行政推進調査事業費補助金(エイズ対策政策研究事業)
「HIV感染症の医療体制の整備に関する研究」班
分担研究課題「適正な抗HIV療法の実施とHIV感染症薬物療法認定薬剤師養成等を通じた人材育成」
分担研究者 矢倉 裕輝(国立病院機構 大阪医療センター)
